森田カオル 小説・短説
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京都は祇園に行ってきた
ちょっと古い話で恐縮だが、一か月ほど前に京都へ行ってきた。
とはいえ、社員旅行の悲しさ。見たいところをゆっくりと回れず、かなり欲求不満。
ただ、ちょっといい感じのカフェを見つけたことと、吉井勇の歌碑を直に見られたのはよかった。
(カフェの記事は「鶏肋亭別館」
http://geocities.yahoo.co.jp/gl/k6t_kaoru_morita をご覧頂きたし)
先日(11月8日)に「かにかくに祭」が行われた、ということで、それにちなんで、ちょっとそのとき思ったことを書いてみようと思う。
「祇をん 新門荘」で昼餉を取った後、花見小路沿いを南下し、白川沿いに少し入ったところに、その歌碑はあった。
有名な歌なので、注釈は割愛させて頂く。
桜のシーズンにはライトアップなどの趣向があるそうだが、小生が行ったときは、イベントも何もない時期だった。しかし、かえって雑音がなくて、かえってよかったのかもしれない。
何を感じたのかと言えば、「祇園」という土地の風情は、行ってみないと分からなかったということ。
昔、仕事でちょくちょく新宿区は神楽坂のあたりに通っていたことがある。あの辺ももともと花街で、裏に入るとその面影を残す佇まいに出会える。何年か前に倉本總のドラマの舞台になったところだ。
でも、あの界隈の雰囲気と祇園のそれとは、違うんだな。
祇園の方は昼間しか行っていないから比較にならないじゃないか、と言われるだろうけど、喩えて言うなら、皮膚感の違い、とでも言ったらいいか。
これは小生の感覚なので、反論があれば承るけど、神楽坂は、「年季の入った木の柱の感覚」。で、祇園は、「昔々に作られた、繊細な木工細工に触れる感覚」。
花街の雰囲気ははどこも同じじゃない、というのが感覚的に理解できた。
そういえば、東京で言うと、浅草と上野も雰囲気違うし、池袋のロマンス通り界隈と新宿の歌舞伎町一番街の辺りも、機能的特徴は似ていても別物だ。
他愛のない話題にて失礼。
2010/11/10(水)
23:00
席亭雑感
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