森田カオル　小説・短説

「旦念亭」ですね。
軽井沢に数ある喫茶店の中でも水出しコーヒーで有名な店ですが、私にはゼミ合宿で行った記憶がありません。
あれ？　どうして？　まるで記憶がない。
でも、たしかそんなことがあったような気がします。
（先生はじめみんなで行ったという話を聞いたという記憶）
どうして自分に記憶がないかというと、たぶん私は車で合流したので、その場にはいなかったのでしょう。

たしかに「記憶というものの不思議な現象」というのはありますね。
最近そういう体験をしていませんが、プルーストじゃないけど、そういうことは思いもよらないときに思いもよらないところからふいに惹起されるものですよね。